護符・御札コム 明祓洞トップ | > | 護符・御札とは |
あなたのための護符・御札を知るために、もともと護符・御札とは何なのかを調べながら、明祓洞の護符・御札についても学んでおきましょう
護符・御札が歴史書に掲載されている、最も古い例をご紹介しましょう。風水の研究書「漢文帝精研堪輿学」に紹介されている、漢の帝相(紀元前150年頃)が農村を巡幸したときのこと。
村人にここ10年で最も富み栄えた家を聞いたところ、ある村人が名指しされました。帝相が尋ねてみると、その家の主人が言うのには、むかし貧しい身なりの老人が一夜の宿を欲して玄関をたたいたので、たいへん貧しい中で食べ物と宿を提供したところ、朝になってその老人から護符をもらい、それを家中に貼ったところ運が向いてきて、あれよあれよという間に金持ちになったとのことです。
この研究書にはこの逸話の後、護符によってあらゆる災難から身を守れると、護符の種類の解説がたくさんの例証とともに書かれています。
紀元前の歴史書にすでに護符・御札が登場しているとは、驚きです。一説には護符・御札の歴史は、文字の歴史と期を一にするとも言われています。それだけ長い間、人類は護符・御札といっしょに歴史を歩んできたのです。
皆さんはこれまでの人生で、単に原因のあるなしではない、何か人知の及ばない出来事に出会ったことはありませんか?
たとえばそんなに能力があるわけでもないのに、どんなことでも成功してお金を手に入れる人間と、努力も才能もあるのに、なかなか上手くゆかない人間。
上手くゆく人達は、どうやって「運」を呼び込んでいるのでしょうか。
そういった疑問にお答えする前に、その「発祥は文字と同じくらい」と言われている「護符・御札」について、もうすこしお話しして参りましょう。
護符・御札(霊符・符籙・神符・御符・呪符・タリズマンなど様々な呼び名があるが明祓洞では護符・御札と呼びます)の出てくるお話には、たくさんの例があります。
たとえば時代が下って5世紀の中国、家相・風水に詳しい漢の孝文帝が、弘農県を行幸したおりに、家相がたいへん悪い家なのにもかかわらず富み栄えている地方の有力者の家を見て不思議に思い、わざわざ輿から降りて扉を開け、その家の主人に何があったのか答えるよう、ご下問なさりました。主人は位の高い人物の訪問にたいへん驚きながらも、語り始めました。
昔は私どもの家は、家畜もすぐに死んでしまい収穫もごく少なく、家人には怪我や病気が続き子供が亡くなったりと不幸が続きました。そのうえ隣家との境界争いに巻き込まれたりと、良いことがなく貧困にあえぐ生活を送っていました。
30年前のことです。私たちの家は本当にひどい生活でした。貧乏のなか子供も亡くし、妻と死のうかと話をしていた寒い冬の夜、二人の書生さんが訪ねてきたのです。
「旅の途中で道に迷ってしまいました。これから山越えをすれば獣に襲われ無事では済まないでしょう。どうか一晩、寝る場所と食べるものを恵んでいただけませんでしょうか」
その頃の私たちは家族の食物にも困る生活でした。しかし身なりは貧しいのですが何か上品な書生さんたちが困っているのを見て、わずかな食料を出し温かく迎えました。書生さんたちに寝台に寝てもらい、自分たちは家畜小屋に行って、これからどうしようかと妻と話したくらいです。翌朝、書生さんたちは出発の身支度をしてから、私たちにこう言いました。
「失礼ですが、あなたはとても生活に困っているように見えます。にもかかわらず、わたしたちのような見も知らぬ者に良くしていただいて大変ありがとうございました。
あなたが生活にお困りなのは、あなたの家の建て方が悪いからです。私は家を鎮める良い護符を持っております。一宿一飯のお礼に差し上げましょう。この護符を家に貼れば10年後には富豪になり、20年後には使用人を多く雇うようになり、30年後には帝も驚いてあなたの家を訪ねてくることでしょう」
そう言って渡された72枚の御札を私が受け取ったとたん、書生さんたちはかき消すようにいなくなりました。驚いて妻と顔を見合わせ、きっと高名な仙人が我が家に来てくれたんだろう、とにかくこの御札を貼って感謝をしよう、と話し合いました。そのあとのことは、なにもかも、その書生さんがおっしゃるとおりでした。今日ここに、あなたさまのような立派なお方が訪ねてくださったのも、皆その方と御札のおかげなのです。
孝文帝はその話に感銘を受け、同時にその家に千金を下賜して護符を写させてもらい、以降書かれている神を信仰し、世に広めたそうです。
このときの護符は「鎮宅霊符」と呼ばれ、家庭内に起こる災いを祓い鎮め(はらいしずめ)家族の健康や安全を招き寄せる護符とされています。
この「鎮宅霊符」はなんと、推古天皇の頃(6世紀)に日本に伝わり、以降皇室ではこの護符をたいへん尊重してきました。江戸時代に書かれた鎮宅霊符縁起集説(ちんたくれいふえんぎしゅうせつ) という約300年前の文書に、この経緯が詳しく書かれています。
後にこの「鎮宅霊符」は二つに分けられ、熊本と奈良に別々に祀られました。ひとまとまりのものを別々に祀るのは、その強大な力を恐れてのことだと考えられています。今でも奈良県奈良市陰陽町に鎮宅霊符神社が現存しております。
今はほとんど、悪い家相を良くする御札は忘れられてしまいましたが、太古の昔から、そういった護符・御札は枚挙にいとまがないのです。
風水また仏教・神道などに見られるように、護符・御札を扱う法は多くの宗教で伝わり実践されてきました。
成功するために、あるいは思いを遂げるために、あるいは悪いことが起こらないために、努力するのは当然のことです。しかし努力や、理屈では割り切れないものを体験されたことがありませんか。人生には、単なる原因と結果では説明の付かないことがたくさんあります。そこに一般の常識とは異なる力が働いていると考えるのは、至極当然のことでしょう。
護符・御札とは、あなたの願いごとの実現や、ふりかかる悪いことを避けるために、あなたが本来持っている力を補強し、邪を祓うために使います。相手のある願いの場合にはあなたの周囲の「氣」を整え、大切な人同士が強くつながる助けをするものなのです。
超自然の存在や働きをあなたが信じようと信じまいと、その実在を認めてきたのが人類の歴史だと言っても過言ではないでしょう。
あなたは「呪術」という言葉を聞いたことがありますか? 呪術と言っても、呪う(のろう)ばかりではありません。「呪術」とは、「超自然的存在や神秘的な力に働きかけて種々の目的を達成しようとする意図的な行為。あらゆる社会に見られる。善意の意図による白呪術と邪悪な意図による黒呪術とに分けられる。また専門の職能者に限られる呪術から、呪術とは明確に意識されていない行為まで多様である」(広辞苑第五版)とされている、たいへんに広い範囲の人間の行動なのです。
呪術がいつ誕生したのか、明確にはわかっていませんが、文明の発祥とともに起こったと考えるのが、最も自然でしょう。多くの原始社会ではシャーマニズム(シャーマンを媒介とした霊的存在との交渉を中心とする宗教様式:広辞苑第五版による)が人々の生活の中心になり、人間の誕生・婚姻・病気・死などを司ってきました。
世界三大宗教と言われるキリスト教、仏教、イスラム教のいずれの宗教にも、それぞれの宗教による呪術があり、また呪術的な宗教行事があります。人間の願望の数だけ多様なものが存在すると言っても良いでしょう。
前述のように現代の日本には、古神道、道教、密教、修験道、陰陽道などによるさまざまな護符・御札が伝わっています。
古神道(こしんとう)
=仏教・儒教・道教など外来宗教の強い影響を受ける以前の神道。記紀・万葉集・風土記などにうかがわれる。
道教 (どうきょう)
=中国漢民族の伝統宗教。黄帝・老子を教祖と仰ぐ。古来の巫術や老荘道家の流れを汲み、これに陰陽五行説や神仙思想などを加味して、不老長生の術を求め、符呪・祈祷などを行う。後漢末の五斗米道(天師道)に始まり、北魏の寇謙之こうけんしによって改革され、仏教の教理をとり入れて次第に成長。唐代には宮廷の特別の保護をうけて全盛。金代には王重陽が全真教を始めて旧教を改革、旧来の道教は正一教として江南で行われた。民間宗教として現在まで広く行われる。
密教 (みっきょう)
=仏教の流派の一。深遠で、凡夫にうかがいえない秘密の教え。インドで大乗仏教の発展の極に現れ、中国・日本のほかネパール・チベットなどにも広まった。日本では、真言宗系の東密と天台宗系の台密とがある。秘密教。秘密仏教。
修験道(しゅげんどう)
=役小角(えんのおづぬ)を祖と仰ぐ日本仏教の一派。日本古来の山岳信仰に基づくもので、もともと山中の修行による呪力の獲得を目的としたが、後世の教義では、自然との一体化による即身成仏を重視する。中世に天台系の本山派と真言系の当山派が確立した。
陰陽道(おんみょうどう、おんようどう)
=古代中国の陰陽五行説に基づいて天文・暦数・卜筮・卜地などをあつかう方術。大宝令に規定があり、陰陽寮がおかれたが、次第に俗信化し、宮廷・公家の日常を物忌・方違えなどの禁忌で左右した。平安中期以後、賀茂・安倍の両氏が分掌。
[用語解説の部分はすべて、株式会社岩波書店 広辞苑第五版による]
これらの系統は表面上は各宗教に区別ができるのですが、その内容となると明確に各宗教固有のものとして分けることはできません。古神道、道教、密教、修験道、陰陽道のそれぞれが、互いに影響し合い混じり合いまた分離しながら発展してきた、長い歴史があるからです。
明祓洞ではこれらの宗教に伝わる護符・御札を独自に研究し、できるだけ大本に立ち返りながら、現代の生活に合うよう使いやすいように製作を心がけています。
他人を呪ったり殺したりする護符・御札は世の中に存在します。依頼されることも多いのですが、「人を呪わば穴二つ」の例え通り、そういう願いは必ず願望した人にそのままの悪い形で返ってきます。一般の方にはそれを跳ね返す力はありませんから、願ったご自身の周囲に「邪気」が滞留し、必ず悪い影響を及ぼします。そういった願いはしないことです。また、他人の不幸の上に成り立つ願望も、同じことですので差し控えましょう。
わたくしどもでは、呪い・悪に類する護符・御札は、いっさいお作りいたしません。
護符・御札とは、あなたの願望の実現や、ふりかかる悪いことを避けるために、あなたが本来持っている力を補強し、邪を祓うためのものです。相手のある願いの場合にはあなたの周囲の「氣」を整え、大切な人同士が強くつながる助けをします。家相や風水上よくない建物の悪いところに設置することで、「氣」の流れを整え、「邪気」を追い払う役目を担うのです。あなたが何かを願うと、そのあなたの想いは護符・御札に焼き付き、常にこの世に流れている「氣」が護符・御札にそそぎ込まれ、それがあなたの力を助けて、未来に現実化されるのです。
ご自身と護符・御札の力を信じて強く願望することによって、より良い人生を歩んでまいりましょう。